【沖縄県産品】県民が愛してやまないホクホク優しい田芋(ターンム)
概要
産地:宜野湾市、金武町
旬:12月~4月
保存方法:常温保存する場合は包みをそのまま、冷蔵保存する場合は包みをビニール袋に入れて保存。一般的に、市場では蒸されたものが流通しているため、冷凍で長期保存も可能。
沖縄の伝統料理に欠かせない「田芋」
サトイモの一種である田芋(タイモ)は、インド、ネパールからマレー半島あたりが原産。沖縄へは中国、台湾から渡来したといわれ、インドネシアやパブアニューギニア、フィリピンなどでも常食されています。
田芋は、水芋ともいわれ、水田で栽培し、親芋とムジ(ズイキ)を食用にします。芋は腐りやすいので、市場ではすでに蒸したものが売られていることがほとんど。
また、親芋のまわりに小さな小芋がたくさんできるので、子孫繁栄をもたらす緑起物として、正月や盆・清明祭など沖縄の伝統行事には欠かせません。ズイキは、繊維を取り除いて水に浸してアクを抜き、ムジ汁にしたりします。
沖縄の方言で「ターンム」 、 「ターム」と呼ばれ古くから親しみのある食材のひとつです。
水資源の豊富な金武町は、田芋の名産地
金武町の特産物やゆるキャラ(「金武タームくん」)として定着しつつある田芋(ターム)。金武では石灰を含む地下用水を使用せず、金武ダムから純度が高い農業用水を直接引いて栽培するため、美味しい田芋がスクスク育ちます。
金武の田芋農家・仲田さん、金城さん、東恩納さんの3名でタッグを組んだ「金武ターム会」では、美味しい田芋を栽培するため、連作障害や水質の管理を徹底し、緑肥を植えて土づくりにこだわっています。
約1万4000坪ある広大な畑で、1年かけて田芋を植え付け・栽培~収穫します、。その後の1年間は畑をしっかり休ませて計画的に運用することで、栄養がいきわたる質の高い土壌を作り上げています。
田芋は、デンプンが豊富で、芋類の中では比較的カリウムやカルシウム、鉄分、ビタミンA、Cなども多く含んでいます。栄養素がたっぷりで普通の芋よりも少し高級ですが、上品な甘さとホクホクモチの食感が、たまらなく美味しいのです。
農家のおばぁー直伝レシピ解禁!
親芋はホクホクの食感で、天ぷらやじゃがいも代わりにカレーにおすすめ。子芋は粘り気あるモチモチ食感で、すりつぶして作るタルトやパイなどお菓子づくりに最適です。
■農家メシといえばこれ!「田芋ジューシー」
①水に米(3号)を浸した後、水を捨てる
②椎茸の戻し水とカツオ出汁を混ぜた水(3号分)を入れる
③醤油(大さじ2)、だしの素(1袋)、油(大さじ2)を入れる
④具材…「田芋、茹でた三枚肉、椎茸、潰したポーク、ひじき、人参、シーチキン(量はお好みで)」を混ぜたら、お米の上に乗せて炊く
※炊きムラが出るので、混ぜずに上に乗せるだけでOK
■さっくりしたパイ生地とねっとりしたあんが最高なタームパイ
①鍋に田芋1kg(おすすめは親芋と子芋のMIX)が浸かるくらい水を入れる
②砂糖(100~150g)と塩(少々)を入れて、焦がさないように弱火で40分練り込む(※アクは取らない)
*田芋の餡は、芋を完全に潰さないで粒がゴロっと残るようにすると、ホクホク&ムチムチの食感を楽しめます。
(パイ生地づくり)
③小麦粉(1袋)にホリデーマーガリン(3本)を練り込んで、水(250ml位)を3回に分けてさらに練り込む。少し冷蔵庫で寝かす
④ピンポン球くらいの生地を麺棒で伸ばして、ターム餡を包んで油で揚げたら完成!
*1個ずつラップで包むと、冷凍保存して食べる前に解凍して調理できます
美容・健康効果についての一言♪
<参考文献>「沖縄食材図鑑」楽園計画